対談 日本経済新聞社様

新たな領域に取り組みながら、お互いが成長していく関係を
~DMPの導入と連携体制~

  • 日本経済新聞社
    デジタル事業 広告・IDユニット
    マーケティングセンター 部次長

    新井 大祐 氏

  • 株式会社サイバー・コミュニケーションズ
    メディア・ディビジョン

    栗山 朋己

  • 株式会社サイバー・コミュニケーションズ
    データソリューション・ディビジョン

    田中 芳樹

日本経済新聞社(以下日経新聞)様とCCIは、2016年からDMPの導入の取り組みを進め、メディアデータの収集、分析と配信、外部ソリューションの連携をおこなっています。

広告主のターゲットニーズにあったオリジナルのセグメントでの広告配信や、タイアップ広告実施の際に、タイアップページや広告主のWEBページの訪問者分析を行い、訪問者分析から中長期施策につなげています。

栗山

では、まず貴社が当時、DMP導入するに際して、なぜパートナーとしてCCIを選んで頂けたかお聞かせいただけますか?

新井氏

導入準備も含めると2015年から始まり3年近く取り組んできましたね。

なぜCCIさんと取り組むに至ったか、と言いますと、当時も今も、最も商流のシェアのあるCCIさんが、そこがDMPの提供を開始するとなったため、選択肢の一つとして検討したのがスタートだったと思います。

独自に導入するという選択肢もあったのですが、2015年当時、DMPソリューションは何社かありましたが、媒体社側の立場として、うまく運用に乗せていくのが難しいプロダクトであると感じていたため、運用のサポートまで含めたCCIの提案が決め手となったと思います。

田中

DMPを活用していくとなると、実際に管理画面で色々なセグメントを作ったり、アドサーバに連携してターゲティング設計を行ったり、と広告商品開発のやりとりが発生します。さらに広告商品販売というこれまで長く取り組みを続けてきた領域も重要なので、それらをあわせての提案をさせていただきました。

新井氏

そうですね。そうした川上から川下の行程までの一貫性は、当時まだDMPの知見のない我々にとって一番の決め手となったと思います。

DMPに限らず、色々なソリューションの領域では様々なプレイヤーがいますが、そんなに機能差はないと感じていまして、実は運用面の方が、ソリューションの導入において重要視すべきポイントだと感じています。これはここ2、3年この領域に取り組んできて一番思うところです。

栗山

弊社のサポートの体制というところでは、日経さんとの取り組みが始まってからは、プロジェクトとして、各部署をまたいで、関わるメンバーを組織化しています。

通常のメディア担当以外に、データ領域、テクノロジー領域のメンバーも加わり連携して取り組んでいます。

また日経さん専任の担当者をおいて、日々のニーズをお聞きしながら、課題のキャッチアップを行なっております。商品企画、セールスまで一気通貫の対応ができることを目指しています。

新井氏

専任担当をつけていただけて、窓口をワンストップで、対応してもらっていているのは大変助かっています。

データの商品は、ともすると営業からすると売りづらいところですが、広告主からの要望もまとめて相談する窓口があるのは助かります。

また、プロジェクトとしてたくさんの領域の方に頂けているのも心強いですね。

商品の状況だけでなく、販売状況、とくにデータまわりだと、トレンド・市場環境が短いスパンで変わるため、それぞれの体制や取り組み、普段振り返らないと気づかない綻びを週ごとに振り返ることができています。メンテナンスをふくめ、体制を組んで、また頻繁に足を運んでいただいているのは助かっています。

田中

弊社も、貴社にお邪魔させていただくことで、情報のキャッチアップや、提案のための下準備など色々なものが円滑になっていると感じており、弊社にとっても良い取り組みであると思います。

新井氏

あと、意外に普通な様でそうでないのが、「役割がはっきりしている」という点ですね。

テクノロジーに関してはこの方、企画はこの方、営業支援はこの方、と役割が整理されていて、課題が発生した際に、誰に相談しようか、というのがすぐ分かるのもありがたいです。

栗山

この点においては、日経さん側においても、明確な体制を組んでいただけていて助かっております。

新井氏

媒体社側でも、本当はこうした領域に最適な人材を充てがわなければならないですが、実際には(少々乱暴な表現ですが)70%程の適正の人間ですら割けない。

でも、30%程の適正の人間でも良いから、お互い成長していく、というくらいで進めないと、プラットフォーマーに遅れを取ってしまうと思っています。

田中

貴社の皆様からは、発展的な意見が出てきて、やりたいことも明確で、弊社も勉強させていただきながら取り組んでいる状態です。

新井氏

少なくとも、もともとメディアがDMPを導入し、広告目線で商売をするというケーススタディは、導入当時はほとんどありませんでしたし、4年たった今でも多くありません。メディアの特性を活かせる一番良いソリューションだと思うのですが、なかなか広がっていかないのはなぜだろう、というのが率直な思いですね。

田中

そこは我々も感じています。やはりDMPのソリューションベンターの目線が、広告主に向いている点があるかと思います。

広告主がプライベートDMPとして使う、と言う事例はここ数年でかなりでてきました。

一方でメディアとしてどう使うかは、その影に隠れてしまって、市場においてもノウハウが蓄積していない、というのが実情かと思います。

データビジネスは緻密なカスタマイズがかかせない

新井氏

かつて媒体社は、「自分たちはこういうメディア」という矜持を持っていたと思います。

プライドというと大げさですが、「自分たちが何者であるか」それを、データとしても持つべきだし、我々は少なくとも持ちながら取り組んでいると思っています。

広告主の抱えるビジネス上の課題の中で、日経が貢献できる領域が、「ビジネスパーソンに特化したタッチポイントの提供」はそのひとつですし、そういう方向にむかって、データソリューションをブラッシュアップしていくいくことが必要です。

データビジネスの最終的な方向性は、カスタマイズではないかと思います。パッケージ的な商品は存在しない。皆、それぞれ課題が違う、ターゲットが違うため、その都度ターゲットオーディエンスを設計していく緻密な運用が欠かせない領域であると思います。

田中

こうした課題は今後AI導入により解決していく可能性もあると思いますがいかがでしょうか?

広告主の広告に反応する人が、はたしてどういう特徴をもっているか、広告主個別で機械学習をさせて、今までマーケターの考えで条件に落とし込む作業が発生していたのが、今後はAIが、「この人である」というレベルに落とし込むというようになってくるのではないか、ということも期待しています。

新井氏

確かにそうですが、AI導入には、超えなければならない壁があると思っています。

例えば、将棋を打つ際に、普通は飛車角の道を開けるのが定石でありますが、名人に勝つAIは先に金や銀を動かしてしまう。これはストーリーや実績があれば納得しますが最初にその手を見た人間は決して採用しないと思います。

マーケティングにおいても同様で、AIによる最適化の提案があった時に、果たしてそれを信じて、判断ができるか。ストーリーが可視化されないと、AIのロジックは紐解けない。そこに壁があるのではと思います。

栗山

日経さんとの取り組みにおいてもリリース当初は、分かりやすく、例えば次世代リーダー層、資産層といったパッケージを作っていましたが、今はカスタマイズのニーズがほとんどで、商品体系も変わっていくと思います。

新井氏

人間って、色々な面をもっていて、ビジネスの時には大企業に務める部長職、会社を出ると、お酒好きで、週末はゴルフ。車を探している一方で、amazonで激安の商品を買う。といったように。

DSPが提供しているような 紋切り型のターゲティングではたして良いのか、DMP事業をやってはじめて気づいたことがあります。

パッケージは導入当初の局面では良いですが、広告主と真摯に付き合うと、個々に課題が違いますよね。

田中

その点貴社のメディアは、会員属性として様々な属性情報が備わっており、提供しているWebサイトもビジネスからライフスタイルまで多岐にわたっている。

広告主に提供できるセグメントの材料が多種多様なので、弊社としても、取り組みに広がりがあり興味がつきないところです。

メディアアライアンスにより、プラットフォーマーに対応できる軸としての価値をつくっていきたい

栗山

それでは最後に今後の展望についてお聞かせください。

新井氏

今後広告代理店さんが大量のデータを抱えていくなかで、媒体社側も考えないといけないと思っています。

我々は、どうしてもまだ少数派です。”先進的”であるのでなく”少数派”であると考えています。クオリティを担保できるトラフィックをもつメディアが、10社、20社でてくると、初めて、メディアアライアンスが、プラットフォーマーに対抗できる軸としての価値が出てくると思っています。

広告主、広告代理店に対してプラットフォーム以外の選択肢というのを、メディアとして作っていかなければならない。これが私たちメディアに必要な将来像である、と考えています。

またメディア間の舵を取り、悪い方向に流れていかないようにする役割は、20年間我々メディアと共に歩まれてきたCCIさんに期待したいところです。

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