対談 株式会社Wondershake様

私達のメディアだからこそ提供できる
“特別な価値“を最大化させる

  • 株式会社Wondershake
    取締役 COO

    伊藤 昂介

  • 株式会社Wondershake
    LOCARI事業部 広告営業部
    マネージャー

    和智 一真

  • 株式会社サイバー・コミュニケーションズ
    メディアディビジョン

    川瀬絵里

  • 株式会社サイバー・コミュニケーションズ
    メディアディビジョン

    竹内寛明

  • 株式会社サイバー・コミュニケーションズ
    データソリューション・ディビジョン

    古田誠

株式会社Wondershakeは、30代前後の“オトナ女子”に向けて、ファッションからライフスタイルの定番・最新トレンド等、日常をより豊かにするための情報を発信しているデイリーメディア【LOCARI(ロカリ)】を運営する企業です。
2013年にリリースしたスマートフォンアプリ経由のユーザー数は、現在、MAU(月間アクティブユーザー)130万人にのぼります。
そんなロカリが課題を感じていたのが、広告の価値向上の仕方とアプリ内に蓄積されたデータの活用方法でした。そこでCCIは、CCIが保有する3rd Partyデータとロカリが保有するデータの連携を提案。
このほど、広告に接触した「ユーザー分析」や「ターゲット配信(外部誘導)」の実現を可能にすることで、広告売上の最大化とビジネスの発展を共同で目指すことになりました。
本稿では、両社の取り組みについて、経緯や今後の展望等をご紹介します。

メディアというよりプラットフォーム。デイリーメディア「ロカリ」とは?

CCI:

まずはロカリについて教えてください

伊藤氏:

2014年7月から、立ち上げてもう4年になります。オトナ女子が気になる、明日すぐに試せるような実用性のある情報を発信する媒体として誕生しました。そうしたことから、ユニークなジャンル名もあり、読者により分かりやすいように工夫しています。たとえば、100均や1週間分作り置きレシピはそれに当たります。そのため、広告主が「これはどういう内容なのだろう?」と思うこともあるようです(笑)


オトナ女子がオシャレでつかえる幅広い情報を毎日配信しているわけですが、元々はECから始まっているサービスなので、最終的には実売を見通す、プラットフォームのような立ち位置だと言えます。MAU(月間アクティブユーザー)は、130万人のアプリだけでなく、web版もだんだん伸びてきています。

CCI:

メディアであり、2018年12月からはECもスタートしたロカリ。ユーザーにはどのような特徴があるのでしょうか?

伊藤氏:

「楽してモテたい志向」「ズボラテクニックを参考にしたい人」が多く、ECでも彼女らに刺さるものがよく売れる傾向にあります。たとえば、ちょっとお高めのモテ訴求の香水みたいなものですね。

全体的にユーザーのボリュームゾーンが30歳前後なので、「プチプラを購入することもあるけれど、ワンポイントでそれなりに良いものを」という志向なのでしょう。お悩みを解決するようなアイテムも人気です。

彼女らのインサイトは何かを見定める必要があるのだな、と改めて感じます。

CCI:

同じユーザー層をターゲットにしているメディアは増えてきているように感じます。どのように差別化しているのでしょうか?

和智氏:

確かに、アプリ界隈は競争が激化しています。今後は、パーソナライズの精度の高さ、DAU(デイリーアクティブユーザー)の大きさ、コンテンツの量、などをかけ合わせてより優れたメディアが残り、寡占市場化していくのではないかと考えています。

おそらく、王者みたいなアプリが誕生するのだと思いますが、自分たちもその中で勝ち残っていきたい! と思います。


ロカリに関して言えば、もともとニッチなところに特化してバーティカルに展開してきました。これからも「ニッチなところを自分たちのマスの中でやる」という方針で進めていきたいと考えています。


ユーザーと記事をマッチングさせる、という点ではAIは不可欠でしょう。しかし、AIに企画はできないと考えています。その部分の企画力やコンテンツ力を高めて、記事づくりだけではなく「うちでしか作れない、手に入らない」というものを作り上げていきたいですし、それによってメディアとしてのブランド力を高めながら、リアルの接点も作っていきたいと考えています。

いずれにしても、いかにユーザーの期待を上回ることができるか、が鍵になると思っています。

クライアントの課題を解決できる、継続案件に繋がるようなプロダクト開発を

CCI:

メディアに広告出稿をしてもらう営業のお立場について質問させてください。新サービスを開発する前にはどのような課題があったのでしょうか?

和智氏:

ロカリのような、ユーザーに記事を読んでもらって理解したり納得したり、学んでもらったりするような“理解メディア”では、広告商品であっても、ユーザーの商品に対する興味関心や理解を深め、エンゲージメントを高め、より高いエンゲージメントを築いてもらうというアプローチが向いていると考えています。つまり、記事広告やタイアップの展開といった広告商品が、最もメディアの価値を活かし、クライアントの課題解決に貢献できる、と考えています。


数年前まではそうした価値を踏まえてクライアントからの出稿を獲得できていたのですが、最近では、ユーザーインサイトの複雑化やターゲットの細分化が加速したことで、施策後に提出するレポートにも深い洞察や具体的な数値が求められるようになってきました。


しかし、我々として出せるものがPVやCTRなど抽象的なものになってしまっており、結果としてPDCAを回すために何が必要か、という提案ができず、スポット出稿を選ばれるようになってきました。

そうしたこともあり、クライアントの課題を解決できる、継続案件に繋がるようなプロダクト開発が必要なのでは? と2年くらい前から議論が進められてきました。

伊藤氏:

現状はPV単価やターゲットの含有率を求められることが多いように感じます。もちろん、PV単価、つまりPVの大きさでメディアの影響力を測って出稿することは「認知を広げたい」という場合には有効かもしれません。しかし、我々のような理解メディアには、私達だからこそクライアントに提供できる別の価値があると考えています。ただ、それをどう説得できるようにするか…課題でした。広告接触ユーザーの可視化と具体的な指標での振り返りが必須だった、というわけです。

そうした時に提案を持ってきてくれたのがCCIのみなさんでした。

CCI:

御社のようなアプリメディアをお持ちの場合、課題として「アプリではタグの要望に答えづらい」というものがありますね。そうした部分の改善をはじめ、クライアントの要望に叶うレポートや分析というところで、お手伝いができると思って提案しました。

データ連携の課題は実は少なかった。では、データ連携に積極的にチャレンジした理由は?

CCI:

具体的な提案としては、データの蓄積はされていたものの上手に活用できていない、という課題に対して、まずはデータ連携を進める取り組みをご案内しました。モバイルIDとCCIのデータを突き合わせて分析する、という仕組みです。

まずはテストマーケティングをやってみたわけですが、両社の課題や提供サービスが明確だったことから、分析レポートの要素決め等、アウトプットモデルの設計がスムーズにできたように感じます。

CCI:

データ連携についてメディアのみなさんのご意見は分かれるところだと感じています。一般的には、自社が保有するデータを出したくない、と考える傾向があるかと…。ロカリではどういった議論の末、データ連携を決定されたのでしょうか?

伊藤氏:

MAUが大きいサービスであれば、自社のデータを自社だけで活用し、データを出さないという選択肢もあり得ると思います。自社のユーザーを分析するだけでも多くのマーケティング活動に役立つ示唆が得られると考えられるからです。

しかし、自分たちのメディアが有しているデータ量を考えると、内部のデータ量だけではデータを活かしきれないと考え、出し先を探す方が価値があると結論が出ました。もちろん、どう活用するか? ということも長く議論していました。


ただ、連携となるとやはりそれなりに手間がかかるのだろうな…との懸念もありました。システムの改変等で想定以上のコストがかかるのではないか、と心配していたのです。しかし、CCIはそこをいい意味で覆してくれました(笑)

技術的にもコスト的にも、想定よりもカンタンかつ手頃で「こんなものか!」と思ったほどでした。


また、データの価値を第三者目線やクライアント目線で評価してくれたことも嬉しかったです。振り返って考えると、一番の懸念は、アプリを公開するプラットフォームであるGoogleやAppleがどこまでデータ連携のルールをレギュレーション上許容してくれるか、というところだったのでしょう。

CCI:

データ連携のハードルについては、データ主体やプライバシーポリシーほか、組織の問題もあるかと思います。データを取り扱っている部署と広告担当の部署の交流がない、ということが課題になっているのだとも想像しています。


そうした中で、アプリのパーソナライズを重視している、というご希望をお持ちのロカリ様に、広告に接触したデータと弊社のデータを掛け合わせることで具体的にさまざまなことを可視化できるような提案ができたことはとてもいい機会だったと感じています。この結果が御社への継続出稿にも繋がっていくのではないか、と私達も期待しているところです!

伊藤氏:

近年は、メディアのアセット(資産)の価値を最大化するというビジネスが盛んになってきています。実は、CCIのほかからも同じようなビジネスのお話しはありました。

しかし、CCIは小さなことも相談しやすく、一緒に進め方や連携でもたらされる可能性などを考えてくれました。「私達のようなメディアにも、しっかり提案してくれる」という安心感があったから、今回のような取り組みもスムーズにできたのだと思っています。

CCI:

やりたいこと、それを進めるスピード感。これらが両社で一致していた、ということも良かったのかもしれませんね。

和智氏:

コスト面でいうと、メディアの実態に合わせた柔軟な料金プランである、という点は大きかったかもしれません。稟議も通りやすかったです!

CCI:

ご提案したサービスは「DataCurrent for Publisher」と言うのですが、ここでは、媒体社様の保有するデータ資産を広告領域などで還元できるように、データ基盤の構築だけでなく、データを活用した広告商品の開発と販売支援まで幅広くサポートする、というコンセプトを掲げています。つまり、単なるツールの売り込みではなく、一緒に取り組んでいきましょう、というご提案なわけです。そして、そこで得られた売上をシェアするという風にしたいと考えていました。この考え方に共感して、一緒に取り組みを進められるのは、弊社としてもありがたいことです。

トライアルの販売も始まりましたが、すでに2件の受注もきていますね。

CCI:

私も付き合いのあるクライアントに少し紹介したところ、そんな商品があるんだったら早く本リリースして! と言われました。販売スピードを見ると、やはりクライアントのニーズを捉えられているのだな、と思います!

データ連携によって広がる可能性は何か?

CCI:

データはどう活用するのか、議論されていますか?

和智氏:

営業としては、ターゲティング配信に活用したいと思っています。ロカリユーザーを介して、どんな属性のユーザーに対してどんなアプローチができるのか? を検討していけたらと考えています。

また、リーチ数は大きくないかもしれませんが、ジオ・ターゲティングも検討してみたいですし、広告の露出量によってユーザーがどう態度変容したか、明らかにできればと思っています。


もちろん、購買データにも注目しています。「実際に買われているの? どうなの?」ということを明らかにできれば、購買までをKPIとしているクライアントにフィットした広告商品になりえると考えています。今後、タイアップでは「購入されているかどうか?」を可視化したいと感じるクライアントが増えていくと想像しています。そのニーズに応えられる仕組みづくりはしっかりと準備しておきたいですね。

伊藤氏:

和智の言ったとおりですが、それに加えてアプリ単体にも改めて目を向けたいと考えています。スマホはほぼ1日中持っているものなので、オンラインだけでなくリアルとも親和性が高いと踏んでいます。そのため、記事を読んだユーザーのリアルでの行動に変化があったのか等をいかにして把握するか、は課題になると感じています。


それに紐付いて、「95%の人がリアルで消費行動を起こし、オンラインでは5%の人しか行動していない」という業界内の通説に対して「うちは100%に関与できている」と言えるようになりたいと思っています。そのためには、クライアントのCRMに繋ぎ込む、ということも考えられるかもしれません。


また、コンテンツとのマッチングにしても、もう一歩先のことを考えてみたいと思っています。女性、特に子育てをしている女性の場合、ママな自分/オトナ女子としての自分…という風にいくつかのキャラクターがあると思うのですが、彼女たちに聞いたところ、たとえば「ママや子育て」に関する記事を「オトナ女子としての私」というモチベーションの時にプッシュされると「え…。いまはそういう気分じゃないのに…」となってしまうそうです。

そうした意見を元に、記事の出し分けの方法についてもユーザのその時の気持ちに目を向けていく余地があるのかな、と感じています。

CCI:

ロカリは人を動かすメディアなので、そうした動きを可視化できるようにしたいですね。webやアプリ経由で得られるデータを深く分析して、最終的にマーケティングでどれだけ販売に貢献できるか、データによって根拠立てて証明していけるようサポートしたいと思います。

伊藤氏:

それがないと、コンテンツの価値とは? という議論にまで話が進まないかもしれません。この取り組みを業界全体での動きとして育てて、コンテンツの価値を高めていきたいですね。

いいメディアにいいユーザーがいるから良い取り組みができる

CCI:

女性メディアに限らずですが、動画コンテンツは多くのメディアが注目しているものです。ロカリでは今後この分野をどう扱う予定か、お聞かせください。

伊藤氏:

いくらコンテンツが充実していても、たとえ熱心なユーザーがいても、目新しい“刺激物"がないとつまらなさを感じてしまうものだと思います。そうしたマンネリ感を打ち消す存在として動画コンテンツを出してみました。

そのため、これをすべてのユーザーに見せたい! とは考えていません。ただ、今後も動画コンテンツをはじめ、”刺激物"になるようなものをどんどん積み上げていきたいですね。

CCI:

では、中長期的な展望はいかがでしょうか?

和智氏:

Wondershakeとしては、新しいメディアを誕生させたいと考えています。また、ロカリだけで言うと、今のように記事をユーザーにプッシュするだけでなく、ユーザーと対話できるような機能も検討したいです。やはり、UIやUXはどこも似てしまいがちなので、新たな施策が必要だと感じています。


他のメディアの方と情報交換する時に、ロカリと同じ課題を聞く機会がありました。今回の取り組みを踏まえて、メディアとメディアレップや広告代理店との連携を深めていきたいですし、将来的には出稿の効果について、比較検討できるようなこともやっていけたらいいですね。

伊藤氏:

人と人、人とモノ、人とコトをつないで、豊かな人生をサポートするような情報発信などをやってきました。いま、ようやくコンテンツだけでなく商品の提供ができるようになってきた、という段階です。この拡張性を「アプリだからできること、webだからできること、両方あるからやれること」をしっかり切り分けながら、育てていきたいと思っています。


これからも、すべての女性のあらゆる消費行動を高められるように、自分たちが自信を持ってオススメできる情報やモノ・コトを提供し、それを通じて出稿クライアントの皆様にも価値を提供できるようにしたいと思っています。広告だけではなく、いろんな手段でどんなアプローチができるのか、広告以外の分野にも一緒に向き合ってくれるCCIのみなさんには、ぜひ引き続きサポートをお願いしたいです。

CCI:

「いいメディアにいいユーザーがいるから、良い取り組みを生み出すことができる」という好循環を繰り返していきたいですね。取り組みのきっかけは広告領域のリレーションですが、CCIはソリューションベンダーとのつながりや他のメディアとのリレーションもあります。広告クライアントに向けて、多角的に相乗効果を挙げられるようにやっていきましょう!

私達も今後もロカリのみなさんと一緒になってチャレンジを続けていきたいと思っています!

ーーありがとうございました。

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